体脂肪率を測定し、今の自分の状態を知りましょう。体脂肪測定の仕方には皮下脂肪厚法、空気置換法、水中体重測定法、また二重X線呼吸法、生体インピーダンス法などがあります。聞き慣れないものばかりで難しく聞こえますが、体脂肪計で計れば簡単に測定できます。体脂肪率を計る前に、まず自分の体重を計ります。体重が標準体重を上回っていると、余分な脂肪が身体にあるということになりますが、体重を標準と比べてみた場合、標準より重いとしてもこれは目安であって、必ずしも肥満を表しているわけではありません。問題は体脂肪率の測定です。日々の運動の有無によって、同じ身長、体重でも筋肉と脂肪の比率は異なります。この体脂肪率の数値を基にして自分が太っているかどうかの判断をしなければなりません。なるべく同じ状態の時を選び体脂肪率を計るのが大切です。体脂肪を減らす必要がない人でも、維持することを怠ってはいけません。注意しなければならないのは、減らさなければならない人の急激なダイエットです。体脂肪率を単に太っているかやせているかを見るためだけのものとせず、食生活や生活習慣の改善をし、無理せず体脂肪率を下げましょう。
脂肪の種類によってダイエットしやすい脂肪があります。脂肪(体脂肪)には大きく分けて、皮下脂肪、内臓脂肪の二種類があります。皮下脂肪とは、皮膚のすぐ下の脂肪、一方の内臓脂肪とは、皮膚よりずっと深い内臓の周囲に付着する脂肪のことをいいます。体脂肪には保温とエネルギーの貯蓄などの役割がありますが、脂肪を過度にため込むのは万病のもと。そこで、脂肪を落とす必要があるのですが、落としやすい脂肪は内臓脂肪。 内臓脂肪は蓄積し過ぎると成人病などを引き起こすため注意が必要ですが、内臓脂肪は「付きやすけれど、落ちやすい」という特徴があります。 有酸素運動とバランスの取れた食事など、地道なダイエットで皮下脂肪よりも早く減ります。内臓に付く内臓脂肪はお腹周辺に現れます。太っていないのにお腹だけぽっこり出ている人は内臓脂肪が付いている可能性があります。お腹が出ているのにおへその横の脂肪をしっかりつかめない場合には、内臓脂肪が「たっぷり」付いていると考えられます。 一方、皮下脂肪は特にお尻や太ももにつきやすい脂肪です。自分に合ったダイエット方法を見分け、確実にダイエットを成功させたいですね。
体脂肪の多いことが健康に良くないとは言え、減らせるだけ減らしていくことによる悪影響はないのでしょうか。いったい体脂肪というものが必要なのか、という点から考えてみると、もちろん体脂肪は人間に必要不可欠なエネルギー源であると言えます。もし人間が飢餓状態に陥ったなら、身体は必死に栄養分を失くすまいとし蓄えていくのです。食べ物から取れる栄養は、すぐにエネルギーとして使われ、少しの時間しか持ちません。効率良く蓄えることができるのが体脂肪というわけで、ここで食べ物が無くても、暫くの間の生命維持ができるのです。さらに体脂肪には、体温を維持する働きがあり、人間の身体を暑さや寒さから守っているのです。身体の中の臓器は、一定の温度に保たれなければならず、その役目をしているのが体脂肪なのです。脂肪が少な過ぎると、温度変化に対応出来ず、体温の低下や病気をしたり、時には命の危機に陥ります。また体脂肪は、ホルモンを分泌する働きがあり、食欲なども調節してくれています。単にエネルギーを蓄えるという働きだけではなく、人間が生きていくための大きな役割を果たしてくれているのですね。ダイエットが必要な場合でも、正しい知識を得ずにただやせようとすることは、時には危険を伴います。健康を維持する上でも適度な体脂肪量が必要です。体脂肪率をチェックして、自分に一番適正な体脂肪率を目指しましょう。